タグ:現代アート ( 21 ) タグの人気記事

■ "No Man's Land" 創造と破壊@フランス大使館 (その2)

"No Man's Land" 創造と破壊@フランス大使館(その1)からご覧ください。

この展覧会は好評なため、開催期間が2/18まで延長されるとのことです。詳しくはフランス大使館のホームページで確認してください。

Georges Rousse(FR)/階段を見下ろす、ある一地点から見ると、このような赤いフレームで切り取られた光景が出現します。
d0119300_1712761.jpg
Georges Rousse(FR)/階段の途中を見ると、これがフレームになるように見えません。緻密に計算されたドローイングだとわかります。
d0119300_17121892.jpg
Claude Lévêque(FR)/越後妻有で出会った男の子が書いた漢字を、ネオンを使って再現した作品です。
d0119300_17122753.jpg
吉野祥太郎 Shotaro Yoshino(JP)/大使館の屋上庭園の地面をはぎ取って見せている作品です。地面に穴を掘り、コンクリートを流し込み、地面が固まったところで、チェーン-ブロックを使って持ち上げています。
d0119300_17123618.jpg
吉野祥太郎 Shotaro Yoshino(JP)/これは小さい面積の地面です。はぎ取られた地面と、はぎ取った地面を同時に見せています。
d0119300_17124477.jpg
▼Lilian Bourgeat(FR)/鑑賞者がバスケットボールを印刷した紙をまるめて、バスケットボードに放り込む参加型の作品です。
d0119300_17125280.jpg
Jules Julien(FR)/壁に直接ドローイングされた作品。頭部から半透明の頭部が飛び出した不思議な世界です。右のハンガーの影は、描かれたものです。
d0119300_1713040.jpg
▼Audrey Fondecave(FR)/ハンス・ホルバイン・ル・ジューヌの「大使たち」という作品の現代バージョンだそうです。大使の旧執務室での展示です。大使の部屋なんて、めったに入れないので、じっくり見てきました。
d0119300_1713119.jpg
Lucille Reyboz & 藤原仁美 Hitomi Fujiwara(FR/JP)/中庭の桜の木を赤いひもで縛った作品です。
d0119300_17132367.jpg
Richard Bliah(FR)/図書室だったところを群青色に塗りつぶし、鑑賞者が白色の絵の具の球を投げつける参加型の作品です。
d0119300_17133221.jpg
Jef Aerosol(FR)/大使館旧庁舎の外壁に描かれた孤独な人物。この作家は、80年代初めにストリート・アートのパイオニアとして活躍したという。
d0119300_17134181.jpg
photo by Akio Arakawa 2009, 2010

=data=
*"No Man's Land" 創造と破壊@フランス大使館
2009/11/26-- 2010/02/18(好評なため、会期が延長されました。月・火・水は休館です)
在日フランス大使館旧庁舎
http://www.ambafrance-jp.org/nomansland/

"No Man's Land"展は、フランス大使館の旧庁舎の別館でも、3つの展覧会が時期をずらせて開催されています。
*VANTAN 2009/11/26--12/06
*GEIDAI 2009/12/11--12/27
*DANDANS 2010/01/21--01/31
[PR]
by artlover3 | 2010-01-27 20:29 | 現代アート

■ "No Man's Land" 創造と破壊@フランス大使館 (その1)

今、東京広尾のフランス大使館旧庁舎で「No Man's Land」展が開かれています。新しい大使館ができたのを機に、取り壊す前の旧館を使ったアート展です。フランスにゆかりのある作家を中心に、70名以上の作家が出品しています。作品の一部を2回に分けて紹介します。

なお、この展覧会は好評なため、開催期間が2/18まで延長されるとのことです。詳しくはフランス大使館のホームページで確認してください。

▼No Man's Landとは、元の意味は「緩衝地帯」。新しい大使館に移転して、誰もいなくなった場所でのアート展を意味しています。
d0119300_12541642.jpg
Nicolas Buffe(FR)/大使館の入口に作られた段ボール製の大きな門が、来場者を迎えます。
d0119300_12542760.jpg
Agathe de Bailliencourt(FR)/Peugeot207の新車にピンクのラインを施した作品。
d0119300_12543874.jpg
Agathe de Bailliencourt(FR)/上から見ると、駐車中の車が縛りつけられているように見えます。
d0119300_12544716.jpg
Sabine Pigalle(FR)/吊り下げられた3枚の布のスクリーンに、無垢な女性の映像が映し出されるインスタレーションです。
d0119300_12545658.jpg
Sabine Pigalle(FR)/今回は、料理とエロティシズムというテーマで構成されています。
d0119300_1255890.jpg
Cécile Andrieu(FR)/大使館員の部屋の机などが置かれていないスペースを、各国語の辞書を破いた紙くずで埋めつくした作品です。金沢在住の作家です。
d0119300_1255181.jpg
保科晶子 Akiko Hoshina(JP)/館内の炊事場を、大使館敷地内の土をまぜた粘土でおおった作品です。
d0119300_12552977.jpg
保科晶子 Akiko Hoshina(JP)/会期の初めは水を含んでいた粘土も時がたつにつれひびが入り、やがて崩れていく様を見せるインスタレーションです。
d0119300_12553971.jpg
小松宏誠 Kosei Komatsu(JP)/透明なチューブの内部で羽毛が舞う、光と音を組み合わせたインスタレーションです。
d0119300_12554843.jpg
小松宏誠 Kosei Komatsu(JP)/ときどき下から吹き出す空気で舞い上がった羽毛が、ゆっくり落ちてくる様は、とても幻想的です。
d0119300_12555652.jpg
photo by Akio Arakawa 2009, 2010

=data=
*"No Man's Land" 創造と破壊@フランス大使館
2009/11/26-- 2010/02/18(好評なため、会期が延長されました。なお、月・火・水は休館です)
在日フランス大使館旧庁舎
http://www.ambafrance-jp.org/nomansland/

この展覧会の撮影は許可されています。気に入った作品があったら撮影して記録しておくと、長く記憶に残っていいと思います。そして、その感動を写真で友人知人に伝えることができ、それを見た人がその展覧会に足を運ぶきっかけになるでしょう。現に私のブログを見て、展覧会に行ってきたというメールをときどきいただきます。

最近、あちこちの展覧会でストロボを使わない条件で撮影が自由なものが増えてきています。たとえば、森美術館のアイ・ウェイウェイ展とか、神奈川県民ホールギャラリーの日常・場違い展、今開催中の豊田市美術館の知覚の扉展などは撮影が自由でした。やっと日本の展覧会も欧米なみになってきたのかとうれしく思います。

"No Man's Land" 創造と破壊@フランス大使館(その2)へ続きます。
[PR]
by artlover3 | 2010-01-27 14:41 | 現代アート

■ 「日常/場違い」展 Everyday life Another space(その2)

「日常/場違い」展 Everyday life Another space(その1)からご覧ください。

[出品作家]
雨宮 庸介 Yosuke Amemiya
泉 太郎 Taro Izumi
木村 太陽 Taiyo Kimura
久保田 弘成 Hironari Kubota
佐藤 恵子 Keiko Sato
藤堂 良門 Ramon Todo

藤堂 良門 Ramon Todo
↓<沈黙 語り得て/語りえぬ>藤堂さんとは、1999年千葉県のメタルアートミュージアム光の谷での個展で知り合いました。久しぶりに見る今回の作品は、歴史に残る場所の石を収集して、その中にガラスを挟み込むインスタレーションです。これは、県民ホールの近くから発掘された明治大正期のレンガで作った柱です。
d0119300_0585330.jpg
↓<沈黙 語り得て/語りえぬ>歴史的建造物のレンガの柱の間に磨かれた美しいガラスが挟み込まれています。
d0119300_059370.jpg
↓<沈黙 語り得て/語りえぬ>このコンクリート片はベルリンの壁のかけらです。その間に透き通ったガラスが挟み込まれていました。そのほかに、ルール工業地帯、アウシュビッツ、ゲルニカ、パリ、ノルマンディなどで収集された石が作品の素材に使われていました。歴史に立ち会ったもの言わぬ石に、光を当てようとした作品のようです。
d0119300_0591573.jpg
↓<沈黙 語り得て/語りえぬ>戦争と平和に関する書物の表紙の間に、磨かれたガラスが本のページの役割をしていました。ガラスを通して、その書物に関係する人物などの写真や絵が見える工夫がされていました。
d0119300_0592476.jpg
雨宮 庸介 Yosuke Amemiya
↓<わたしたち>狭い入口から部屋の中に入ると、そこはスチール製のロッカーに囲まれた空間になっていました。
d0119300_0593548.jpg
↓<わたしたち>そのロッカーに囲まれた空間を使って撮影されたパフォーマンス映像が、その場所で映写されるというおもしろい試みがされていました。
d0119300_0594710.jpg
泉 太郎 Taro Izumi
↓<さわれない山びこのながめ>泉さんが廃棄物で作った作品を、伝言ゲーム形式で次々と別の人に作ってもらうという作品です。最後の作品は当然ながら別物になっていました。その模様がビデオで見られます。
d0119300_0595820.jpg
↓<奥歯が増えた>小部屋にビデオカメラとモニターを多数設置して、そこに入った人が映るしかけになっている作品です。
d0119300_10987.jpg
↓<メールの返信>ソファーの脚に筆をつけ、ソファーを持ち上げながら、ドローイングする模様を床に投影している作品です。
d0119300_101959.jpg
↓<ほうとう>階段から転がり落ちる映像を、その階段に投影している作品です。階段をスクリーンにする発想がおもしろいですね。
d0119300_1027100.jpg
photo by Akio Arakawa 2009

=data=
*「日常/場違い」展 Everyday life Another space
http://www.bachigai.info/
2009/12/16--2010/01/23
神奈川県民ホールギャラリー
http://www.kanakengallery.com
この展覧会のブログは、展覧会の立ち上げから作家のトークショーの模様などを詳しく伝えています。
http://www.bachigai.info/blog/
[PR]
by artlover3 | 2010-01-05 02:43 | 現代アート

■ 「日常/場違い」展 Everyday life Another space(その1)

明けましておめでとうございます。今年も現代アートを楽しんでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

昨年秋の「欧州アート便り」は、途中で更新がストップしてしまいましたが、楽しみにしているという方々からときどきお便りをいただきますので、折りをみて紹介していきます。

昨年末から神奈川県民ホールギャラリーで、6人の作家による「日常/場違い」展が開催されています。タイトルのように、場違いな興味深い作品がたくさん見られますので、2回に分けて紹介します。今回の展覧会は基本的に撮影がOKなので、気に入ったシーンを撮影して自分の記憶にとどめる助けにするという楽しみ方ができます。1/23までですのでぜひどうぞ。
[出品作家]
雨宮 庸介 Yosuke Amemiya
泉 太郎 Taro Izumi
木村 太陽 Taiyo Kimura
久保田 弘成 Hironari Kubota
佐藤 恵子 Keiko Sato
藤堂 良門 Ramon Todo

▼「日常/場違い」展の入口。タイトルの「日常」の文字は裏文字になっていました。
d0119300_9505364.jpg
木村 太陽 Taiyo Kimura
↓<巣穴/Der Bau>段ボールの通路の中をはっていくと、木村さん独特の笑える映像が何か所かで見られます。
d0119300_9511243.jpg
↓<I Am The Walrus>LPレコードをジャケットから少しずつはみ出させるだけで、こんな風景が見られるとは。Walrusとは、巨大な海獣セイウチのことです。
d0119300_9512540.jpg
↓<Sleepwalkers/Positivity>木村さんのトークで、材料を買うために下着売り場に行ったときの話がおもしろかったです。
d0119300_951407.jpg
佐藤 恵子 Keiko Sato
↓<変容>県民ホールギャラリーの一番広い天井の高い展示室に、森林が出現していました。下部は切り株で土を盛り、上部は糸で樹木を表現していて、なかなかの大作です。
d0119300_9515847.jpg
↓<変容>木の根元には、野草が植えられ、土には廃棄された電子部品などが埋め込まれています。
d0119300_952959.jpg
↓<変容>展示室の片隅には、使い古された陶器が積み上げられていました。
d0119300_9522180.jpg
↓<変容>1階の展示室には、ガラスの破片が砂に差し込まれていました。これらすべての展示で、「生命と物質の循環」を表すインスタレーションになっています。
d0119300_9523224.jpg
久保田 弘成 Hironari Kubota
↓<性神式>ガソリンスタンドで使われていた洗車機がギャラリー空間に運び込まれ、水はでませんが実際に動きます。洗っているのは、根っこがついたコンクリート製の電柱。久保田さんの故郷である諏訪の御柱祭がモチーフにあるようです。本当に場違いな作品になっています。
d0119300_9524476.jpg
↓<Berlin Hitoritabi>神奈川県民ホールの屋外にある作品です。作家自ら旧東ドイツ製の自動車(トラバント)を回転させるのです。このパフォーマンスをご覧になりたい方は、日程をホームページで確認してください。この模様は、YouTubeにアップされています。ちなみに私が最後のところに一瞬ですが写っています。
d0119300_9525438.jpg
↓ アイルランドやドイツで行った自動車を回転させるパフォーマンスがビデオで紹介されています。ちなみに車を回転させているエンジンは、その車から取り外したものを使っています。アイルランドのコークでのパフォーマンスは、YouTubeでも見られます。
Hironari Kubota at Cork docklands 28/9/2008
d0119300_953373.jpg
photo by Akio Arakawa 2009

=data=
*「日常/場違い」展 Everyday life Another space
http://www.bachigai.info/
2009/12/16--2010/01/23
神奈川県民ホールギャラリー
http://www.kanakengallery.com
この展覧会のブログは、展覧会の立ち上げから作家のトークショーの模様などを詳しく伝えています。
http://www.bachigai.info/blog/

「日常/場違い」展 Everyday life Another space(その2)へ続きます。
[PR]
by artlover3 | 2010-01-05 00:45 | 現代アート

■ 塩田千春 精神の呼吸 "CHIHARU SHIOTA / BREATH OF THE SPIRIT" (その2)

(その1)から先にご覧ください。

今回の展覧会には、大きなインスタレーションが3つあります。
ここでは、あと2つのインスタレーションを紹介します。

一般公開の前日に内覧会がありました。この日、作品で使われている20台のベットに、実際に女性たちが3時間以上眠るというパフォーマンスがありました。これは、作品に命を吹き込むようなもので、会期中は人の姿はありませんが、かってそこに人が眠っていたという痕跡を残したのでした。
d0119300_13593557.jpg
↑ 地下2階のエントランス右手に今回の展覧会のタイトルがあり、奥の部屋の中が一転して暗くなっています。
d0119300_13595580.jpg
↑ 《眠っている間に》 (During Sleep)。部屋の中に、かって精神病棟で使われていたという20台のベッドが置かれています。そして、それぞれのベッドには女性たちが眠っています。
d0119300_1401244.jpg
↑ ベッドは黒い毛糸でクモの巣のように覆われていて、ベッドのまわりをめぐれるように、ドーム状の回廊が設けられています。
d0119300_1402478.jpg
↑ 実際にベッドで眠る女性も美術館が募集していました。希望者が多くてすぐに募集が締め切られたそうです。眠っている女性たちも気持ちよさそうです。
d0119300_1403618.jpg
↑ 本当に眠ってしまう人が多く、終了時間に係が起こしてまわっていました。寝ていた人は、毛糸をかいくぐってほふく前進でベッドから脱出していました。毛糸は意外と弾力があるので切れません。
d0119300_1404553.jpg
↑ 寝ていた人が全員退出して、静寂が支配しています。会期中はこの状態で作品を見るようになっています。この作品の制作もたくさんのボランティアの協力があってできたのです。制作期間は10日間、広い空間と、20台のベッドを毛糸で埋めつくす作業は大変だったと思います。
d0119300_1405647.jpg
↑ 枕やシーツなど、ベッドには人が寝ていた痕跡が残っています。黒い毛糸は、眠っている人を守っているまゆのようでもあり、また寝ている人を拘束している役目をしているのかもしれません。見る人にいろいろなイメージを喚起させる作品です。
d0119300_141887.jpg
↑ ベッドの作品の横には、横浜トリエンナーレ2001で見たことのある、超特大の泥のついたドレスが3つ釣り下げられています。
d0119300_141201.jpg
↑ 《After That - 皮膚からの記憶》 (After That - Memory of Skin)。洗っても洗っても消えない皮膚についた記憶を表現した作品です。
d0119300_1413284.jpg
↑ この展示室は、午後のある時間になると、直接日光が差し込みます。今回の展示は水を使っていませんが、泥のついたドレスが光のシャワーを浴びて輝いて見えました。

=data=
*塩田千春 精神の呼吸 "CHIHARU SHIOTA / BREATH OF THE SPIRIT"
2008/07/01--09/15
国立国際美術館(大阪・中之島)/ The National Museum of Art, Osaka
http://www.nmao.go.jp/

*塩田千春ホームページ
http://www.chiharu-shiota.com/jp/

*Kenji Taki Gallery(名古屋)
塩田千春 新作展 
2008/07/19--08/30(会期中、8/10--8/22 夏期休廊)
http://www2.odn.ne.jp/kenjitaki/

最後に、このようなインスタレーションは、会期が終われば跡形もなく、なくなりますが、人々の記憶にずっと残ると思います。塩田千春さんの作品といえば、多くの人が横浜トリエンナーレ2001で見た、泥のついたドレスの作品を思い出すように、今度は国立国際美術館の靴の作品やベッドの作品が、見た人の記憶に上書きされて残るだろうと思います。その意味からもぜひ国立国際美術館にでかけて、塩田千春作品の記憶の上書きをおすすめします。

photo by Akio Arakawa 2008

- - - - - - - - - -
[PR]
by artlover3 | 2008-07-07 16:59 | 現代アート

■ 塩田千春 精神の呼吸 "CHIHARU SHIOTA / BREATH OF THE SPIRIT" (その1)

塩田千春さんは、2007年秋に開催された神奈川県民ホールギャラリーでの「沈黙から」塩田千春展などが評価されて、2007年度の芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞したのでした。塩田千春ファンの私にとっても、とてもうれしいことでした。

その塩田千春さんが、今度は大阪の国立国際美術館で7月1日から9月15日まで「精神の呼吸」というタイトルの個展をしています。作家と美術館から撮影の許可を得ましたので、その一部を紹介します。

写真では伝えきれない、圧倒されるインスタレーションです。ぜひ大阪まで足を運んで見に行ってください。旅費をかけて見に行ったとしても、満足できる展覧会だと確信しています。
d0119300_11441313.jpg
↑ 塩田千春展のポスター。撮影者が写り込んでいます。この展覧会は、高校生以下無料。観覧料は、一般420円、大学生130円です。
d0119300_1145204.jpg
↑ 国立国際美術館では、「モディリアーニ展」が同時開催されています。
d0119300_11454515.jpg
↑ 国立国際美術館の展示室は地下にあります。エスカレーターで下りる途中、このような風景が目に飛び込んできます。これからの展開に期待がふくらみます。
d0119300_11465053.jpg
↑ 《大陸を越えて》 (Over the Continents)。地下2階のエントランスを、靴と赤い毛糸で埋めつくしたインスタレーションです。靴は全部で2135足集まったそうです。
d0119300_1147291.jpg
↑ 左右の靴は別々にされ、それぞれの靴には赤い毛糸が結ばれています。その毛糸は天井近くで折り返されて、また別の靴に結ばれています。
d0119300_11474633.jpg
↑ 靴には、靴の提供者によって書かれたメッセージがつけられています。
d0119300_1148321.jpg
↑ 横から見ると、赤い毛糸が、強い日差しが差し込んでいるように見えます。この作品の制作にはたくさんのボランティアの人たちが協力しています。作家の指示のもと、このように美しく糸を張る作業は大変だったと思います。
d0119300_11482950.jpg
↑ 私も靴を1足提供しました。私の靴には、「塩田千春さんの展覧会を見に、外国にも履いていった靴です」とコメントをつけました。4270個の靴の中から探し出すのは大変でしたが、端からゆっくり見て回ってやっと見つけたときは感激しました。
d0119300_11484861.jpg
↑ コメントのついた靴は、外側に置かれているので読むことができます。作家は、「集まってきた靴には、それぞれの人生がある…」と言っています。その靴を赤い糸で結び作品化しています。美しく見える作品ですが、その内側には、人それぞれの人生が詰まっているのです。
d0119300_1149694.jpg
↑ この靴は、亡くなった両親の靴だそうです。なかなか処分できなかった靴を、この展覧会に提供することで、思い出にすることができたということです。

=data=
*塩田千春 精神の呼吸 "CHIHARU SHIOTA / BREATH OF THE SPIRIT"
2008/07/01--09/15
国立国際美術館(大阪・中之島)/ The National Museum of Art, Osaka
http://www.nmao.go.jp/

*靴を提供した方々への塩田千春さんからのメッセージ

*塩田千春ホームページ
http://www.chiharu-shiota.com/jp/

*Kenji Taki Gallery(名古屋)
塩田千春 新作展 
2008/07/19--08/30(会期中、8/10--8/22 夏期休廊)
http://www2.odn.ne.jp/kenjitaki/

photo by Akio Arakawa 2008

(その2)に続きます。
- - - - - - - - - -
[PR]
by artlover3 | 2008-07-07 13:52 | 現代アート

■ Red Line Connection #7 本多真理子 展 "Mariko Honda Exhibition"

東京・四谷の元の小学校の校舎を活用したギャラリーで、本多真理子さんの個展が開催されていました。

本多さんは"Red Line Connection"というシリーズの展覧会を、2年ほど前から、オーストリアをはじめ、日本各地で行ってきたそうです。今回はその7回目で、赤い糸を絡めることで、人と人のつながりや、時間の軌跡をイメージしています。
d0119300_1192337.jpg
↑東京・四谷にある 旧四谷第四小学校は、東京おもちゃ美術館や、ランプ坂ギャラリーなどに活用されています。
d0119300_1193729.jpg
↑ 教室がランプ坂ギャラリーになっています。今回の本多真理子展は、ギャラリー新装第一弾の企画展だそうです。
d0119300_1195057.jpg
↑ 手の模型に載せられた赤い毛糸玉がところどころに置かれ、赤い毛糸で人と人の関係をつないでいます。
d0119300_111023.jpg
↑ 教室内にあったというシーソーも置かれていました。小さいころの記憶を呼び覚ますものですね。
d0119300_11101347.jpg
↑ 赤い毛糸は、教室の外の緑の崖につながっていました。
d0119300_1110234.jpg
↑緑の崖に赤い毛糸は、美しくはえて見えました。
d0119300_11224829.jpg
↑ RAMP坂ギャラリーのランプとは、傾斜路という意味で、この学校にある傾斜路にちなんでつけられています。もちろんそこにも赤い毛糸が伸びていました。

=data=
*Red Line Connection #7 本多真理子 展 "Mariko Honda Exhibition"
2008/06/06--06/16
会場:ランプ坂ギャラリー Ramp-zaka Gallery
http://www.npo-ccaa.com/
主催:CCAA(NPO法人 市民の芸術活動推進委員会)
企画:高田芳樹(RAMP坂ギャラリーコーディネーター)

photo by Akio Arakawa 2008

- - - - - - - - - -
[PR]
by artlover3 | 2008-06-16 12:53 | 現代アート

■ 横山飛鳥 無為果 "Aska Yokoyama Exhibition"

東京・世田谷の住宅街にあるギャラリー AU HASARD(オ・アザール)で、横山飛鳥さんの展覧会が開かれています。金・土・日の17時から21時までという夜の展覧会です。パントマイム・パフォーマンスがあるというので、初日に行ってきました。

横山さんの今回の作品は、「この世は常に変化していくはかないもの」その象徴として平家物語でも取り上げられている、朝咲いて夕方散ってしまう沙羅双樹の花のイメージをインスタレーションにしています。

会場は3つに分かれ、エントランス、茶室に見立てた部屋、庭をそれぞれ鑑賞するようになっています。光の美しい、夜ならではのインスタレーションを楽しみにおでかけください。
d0119300_2350272.jpg
↑ タイトルの「有為ノ善行ヲ積ンデ無為ノ果ヲ得ル」とは、「良かれと思ってとった行動が、結果として無になることも少なくない」という意味だそうです。
d0119300_23503526.jpg
↑ 茶室に向かう飛び石のように、エントランスはLEDのスポットライトで照らされていました。
d0119300_23505053.jpg
↑ 入口にある、花びらのドローイングを見つめるパントマイム・パフォーマンスのShivaさん。
d0119300_235181.jpg
↑ 結界の柱には、平家物語のテキストが墨で書かれています。
d0119300_23512854.jpg
↑ 天井から和紙で作られた花びらがたくさん釣り下がっています。床の間にはガラス製の落花が照明に照らされて置かれています。座布団に座って作品を鑑賞すると、心が落ち着いてきます。
d0119300_0121250.jpg
↑ 全身真っ白のShivaさんが、散り行く花びらを見つめるパフォーマンスをしました。
d0119300_23514079.jpg
↑ 庭の植物も緑が美しく、右手前には、水の入ったガラス製のつくばいが置かれていました。

=data=
*横山飛鳥 無為果 ── 有為ノ善行ヲ積ンデ無為ノ果ヲ得ル "Aska Yokoyama Exhibition"
http://mu-i-ka.blogspot.com/
2008/06/06--06/29(期間中の金・土・日の17:00--21:00)
会場:AU HASARD(オ・アザール)
企画:言水へリオ

photo by Akio Arakawa 2008

- - - - - - - - - -
[PR]
by artlover3 | 2008-06-13 01:41 | 現代アート

■ ジョシビヤーン コットン '08 "Joshibi Yarn Cotton '08"

ジョシビヤーン コットン展というおもしろい展覧会が行われているという友人からの情報で、急きょ見に行きました。

場所は東京・品川駅から歩いて10分ほどのところにある明治期に社交場として建てられた洋館です。

女子美術大学の眞田岳彦研究室が大学の敷地内で栽培して収穫した「綿」を素材にした作品が、洋館のあちらこちらに展示されていました。そのうちのいくつかを紹介します。
d0119300_1138524.jpg
↑ 明治期に建てられた洋館で「ジョシビヤーン コットン '08」が開かれていました。「ジョシビヤーン」とは、「女子美の織物」という意味のようです。
d0119300_11382698.jpg
↑ 階段の踊り場で、照山弥生 (Yayoi Teruyama) さんの「めんぼう虫」が出迎えてくれました。姿を変えた綿の息吹を表現しているそうです。
d0119300_1138508.jpg
↑ 井上織衣 (Orie Inoue) さんの「息のわた」。植物の綿も酸素を吸って、二酸化炭素を出していることをユーモラスに表現していました。
d0119300_11391499.jpg
↑ 山中周子 (Noriko Yamanaka) さんの「本能の音」。近くで声を出すと、胎児が聞いている母親の鼓動が聞こえてきます。
d0119300_11394232.jpg
↑ 小平由実 (Yumi Kodaira) さんの「ほいっぽ」。「ほいっぽ」とは、一歩一歩進むさま。生まれたときの足形(左)と現在の足形(右)を綿で作り、成長の度合いを比較しています。
↓ 現在の足形の中に種をまき、これからの成長を綿に託しているようです。
d0119300_1139546.jpg

d0119300_11401288.jpg
↑ 島田彩子 (Ayako Shimada) さんの「one」。過去100年の服装の様式の変遷を、襟の部分の形の変化で示した作品です。
d0119300_11503030.jpg
↑ 上口遼 (Haruka Kamiguchi) さんの「4月/5月」。カレンダーの日にちを綿の固まりに置きかえ、窓ガラスに張りつけた作品です。
d0119300_11404363.jpg
↑ 綿の固まりの中に、その日その日のさまざまな記憶が閉じ込められています。

=data=
*ジョシビヤーン コットン '08 "Joshibi Yarn Cotton '08"
女子美術大学大学院 眞田岳彦研究室展
"Joshibi university of art and design Takehiko Sanada Lab Exhibition"
http://www.joshibi.ac.jp/event/exhibition/
2008/05/31--06/04
会場:ターミナルラウンジ(東京・高輪)
http://terminallounge.jp/
出品者:井上織衣 Orie Inoue /青野素良 Sora Aono /小平由実 Yumi Kodaira /照山弥生 Yayoi Teruyama /宮園夕加 Yuka Miyazono /山中周子 Noriko Yamanaka /池田のぞみ Nozomi Ikeda /上口遼 Haruka Kamiguchi /島田彩子 Ayako Shimada /本田絵里香 Erika Honda

photo by Akio Arakawa 2008

- - - - - - - - - -
[PR]
by artlover3 | 2008-06-04 15:40 | 現代アート

■ 國府 理 展 "Osamu Kokufu Exhibition" (Kyoto Art Map 2008)

京都の現代アートのギャラリーが開催した"Kyoto Art Map 2008"に行ってきました。サブタイトルは「京都美定書」。なかなかしゃれています。今回は13のギャラリーが参加していましたが、京都市内の地図に印された参加ギャラリーをオリエンテーリングのように回るのは楽しいものでした。

その中で注目したのが、アートスペース虹で行われていた「國府理展」です。ギャラリースペースがスギゴケの箱庭になっていました。スギゴケが、ひっくり返された廃車の全面に植え込まれているのです。ときどき天井から霧が吹きかけられ、スギゴケをみずみずしく見せていました。

このような作品を見ると、いかに心地よく美しく見えるものであっても、それは廃棄物の山の表面を飾っているだけかもしれないという、現代社会の暗部を感じさせるものでした。
d0119300_1182185.jpg
↑ アートスペース虹は、京都の地下鉄「蹴上駅」の近くにあります。
d0119300_118472.jpg
↑ ひっくり返った乗用車がギャラリーに置かれていました。
d0119300_119087.jpg
↑ 車体は、京都のお寺の庭園で見られるような、立派なスギゴケで覆われていました。
d0119300_1191422.jpg
↑ ホイールベースの奥まで、びっしりとスギゴケが植えられています。
d0119300_1192769.jpg
↑ ときどき天井から霧が吹きかけられ、水滴が床に落ちていました。

=data=
*國府 理 展 "Osamu Kokufu Exhibition" (Kyoto Art Map 2008)
http://www.paw.hi-ho.ne.jp/kokufu/
2008/05/13--05/25
アートスペース虹 (Art Space Niji)
http://www.art-space-niji.com/
Kyoto Art Map 2008
http://www.kyotoartmap.org/

photo by Akio Arakawa 2008

- - - - - - - - - -
[PR]
by artlover3 | 2008-06-03 11:46 | 現代アート