カテゴリ:現代アート( 57 )

■塩田千春展"From in silence Chiharu Shiota" #2

塩田千春展が神奈川県民ホールギャラリーで始まりました。
展示作業を始めて11日目、やっと塩田千春さんの作品ができあがりました。

時間ギリギリまで作品の質を高めようとする塩田さんの情熱が、制作のお手伝いをしていてひしひしと伝わってきました。どのようにできたのかスナップ写真でお伝えします。展示作業中のスナップ写真と見くらべてみてください。

インスタレーションの作品は、展覧会の会期が終われば撤去される運命にあります。ぜひ展覧会場に足を運んで、この素敵な作品を直接見て感じていただければと思います。

10/28(日)NHK教育テレビの新日曜美術館のアートシーン(9:45--10:00、20:45--21:00)で紹介されると聞いています。ぜひご覧ください。

また、10/28(日)17:00--19:00 神奈川県民ホール近くのZAIMで、塩田千春さんと展覧会にかかわった学芸員の中野仁詞さんによるレクチャーがあります。詳しくは、ZAIMサポーターズ・スクールのホームページをご覧ください。
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↑ 神奈川県民ホールギャラリーの案内板。塩田千春展は、全展示室を使った展覧会です。
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↑ 第2展示室/Room 2 "記憶から/From in memory"  部屋の奥の方に置かれたピアノは、編み込まれた黒い毛糸で完全に覆いつくされてしまいました。
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↑ 第5展示室/Room 5 "光から/From in light"  塩田さんが旧東ベルリン地区で集めた窓枠を使って筒状に組み上げた作品です。床に割れたガラスが散乱しています。この作品は第3展示室につながっています。
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↑ 第3展示室/Room 3 "光から/From in light"  全部で1000枚以上の窓枠が重なり合いながら、ゆるいカーブを描いています。ところどころに裸電球がぶら下がっています。この窓枠には、旧東ベルリンの市民の自由へのあこがれの視線が通過しています。こうとらえると、この部屋を歩きながら感慨深いものを感じます。
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↑ 第5展示室/Room 5 "沈黙から/From in silence"  広い空間の中央に焼けただれた白いグランドピアノとイスが置かれています。天井から黒い毛糸が垂れ下がり、ピアノを覆っています。ピアノが燃えるときに出た黒煙のようにも見えます。
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↑ 第5展示室/Room 5 "沈黙から/From in silence"  ピアノを囲むようにして、やはり焼けただれたイスが半円形に置かれています。それぞれのイスは天井から垂れ下がった黒い毛糸で結ばれ、イス同士も毛糸でお互いが結び合わされています。この光景は何かを感じざるを得ませんでした。
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↑ 第5展示室/Room 5 "沈黙から/From in silence"  この作品は、イスや毛糸の影を意識して見ると、また別の美しさが感じられます。塩田さんは、作品のいろいろなところに隠し味をきかせているのがわかります。ぜひ会場の雰囲気を味わってみてください。

=data=
*「沈黙から」 塩田千春展 "From in silence Chiharu Shiota"
神奈川県民ホールギャラリー(Kanagawa Prefectural Gallery)
2007/10/19--11/17(会期中無休)
http://www.kanagawa-kenminhall.com/artcomplex/shiota.html

*「沈黙から」 塩田千春展&アート・コンプレックス2007
http://www.kanagawa-kenminhall.com/artcomplex/

*塩田千春ホームページ
http://www.chiharu-shiota.com/jp/

*ZAIMサポーターズ・スクール2007
[アートの現場ー見る、聞く、つくる]第1回「沈黙から 塩田千春展」
2007/10/28(日)17:00--19:00
http://www.ycan.jp/archives/2007/10/zaim2007.html

*塩田千春展 ケンジタキギャラリー/東京
2007/10/17--11/24 (新作を含むドローイング、写真、立体を展示)
http://www2.odn.ne.jp/kenjitaki/

photo by Akio Arakawa 2007

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by artlover3 | 2007-10-24 14:53 | 現代アート

■「沈黙から」塩田千春展 "From in silence Chiharu Shiota"

しばらくごぶさたしていました。Art Lover Blog を楽しみにしていた皆さんには、お久しぶりです。ヨーロッパのアートの旅から帰国して、国内の展覧会を見て回っているうちに、データがたまりすぎて、なかなかブログの更新ができませんでした。この間の私が見て回った展覧会の記録は、おいおい紹介していくつもりです。

私が2001年名古屋のケンジタキギャラリーでの個展からずっと見続けている塩田千春さんの大規模な個展が、私の住んでいる横浜の神奈川県民ホールギャラリーで、10/19から開催されます。私は10/8から連日、展示作業を手伝ってきました。毎日塩田さんの作品作りに対する情熱を感じて、とても素敵な毎日でした。

展示作業のスナップ写真からこの展覧会を見に行こうと思っていただけるとうれしいです。最終的にどのような展覧会になるのかは、ぜひ会場に足を運んで見てください。遠方から見に来たとしても、見る価値のある展覧会だと私は確信しています。

今回の塩田千春展は、「沈黙から」というタイトルにインスピレーションを得た音楽、ダンス、パフォーマンスが、塩田さんのインスタレーションの作品のなかで上演されるというぜいたくなプログラムが用意されています。詳しくは、「沈黙から」塩田千春展&アート・コンプレックス2007のホームページをご覧ください。
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↑ 神奈川県民ホールの入口
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↑ 第2展示室 『記憶から』の展示作業/ピアノを置いた部屋を黒い毛糸で編んでいく作業はリズミカルに行われていました。このあとこの部屋は毛糸で埋めつくされました。
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↑ 第3展示室 『光から』の展示作業/旧東ベルリン地区から塩田さん自身が集めてきた約1300枚の窓枠を使ったインスタレーションの展示作業は力仕事です。電球の光が入ると命が吹き込まれます。
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↑ 第5展示室 『沈黙から』の展示作業/展示室の広く高い壁面や柱に黒い毛糸でドローイングしていきます。この作業はとても楽しいものでした。
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↑ 第5展示室 『沈黙から』の展示作業/高い天井から毛糸を垂れ下げる作業、真下には焼けただれた白いグランドピアノがあります。この会場でピアノ演奏会も予定されています。ピアニストは、この会場でどのような演奏を聴かせてくれるのか、今から楽しみです。
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↑ 第5展示室 『沈黙から』の展示作業/焼けただれたイスを黒い毛糸で結び合わせる作業。時間の許す限り、糸を編んでいきます。作家の作品に対する執念を十分に感じました。完成は間近です。

=data=
*「沈黙から」 塩田千春展 "From in silence Chiharu Shiota"
神奈川県民ホールギャラリー(Kanagawa Prefectural Gallery)
2007/10/19--11/17
http://www.kanagawa-kenminhall.com/artcomplex/shiota.html

*「沈黙から」 塩田千春展&アート・コンプレックス2007
http://www.kanagawa-kenminhall.com/artcomplex/

*塩田千春ホームページ
http://www.chiharu-shiota.com/jp/

photo by Akio Arakawa 2007

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by artlover3 | 2007-10-18 08:23 | 現代アート

■第52回ヴェネチア・ビエンナーレ(The Venice Biennale in 2007)その2

今このブログの更新は、Berlinのカフェでしています。いわゆるインターネットカフェではなく、普通のカフェに無線LANが設置されているのです。お客はコーヒー一杯で何時間でもインターネットが自由にできるのです。とても便利です。

今日は曇りで美術館やGalleryが休みなので、ブログの更新をする日にしました。午後1時から始め、今は午後5時、もう4時間もねばっています。あと1時間はかかるでしょうから、5時間いることになります。まわりはパソコンを持ち込んでいる人ばかり。とてもはやっている店です。

ヴェネチア・ビエンナーレの続きを写真で紹介します。本当はいろいろ調べてリンクを張りたいのですが、旅先ゆえそれをする時間が取れません。

=data=
*第52回ヴェネチア・ビエンナーレ美術展(The Venice Biennale in 2007)
2007/06/10〜11/21
http://www.labiennale.org/

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↑ 地元イタリア館は、Giuseppe Penoneを起用していました。日本でも木を素材にした作品を見ていますが、今回は広い展示室に入ると、大きな丸太が2本置かれていました。
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↑ その丸太を近寄って見ると、動物の皮で丸太を包んでいるのがわかりました。無数のくぎで皮を丸太に張りつけています。
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↑ 奥のもっと広い展示室に入ると、もっとびっくり。丸太を包んでいた皮が壁一面に張りつけてあったからです。木の表面の凹凸を動物の皮で写し取っていたのです。何か日本館の岡部昌生の作品に通じるものがあるように感じました。
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↑ 今回、関連企画の展覧会がベネチアの迷路のようなさまざまな場所で行われてました。このポスターは、日本の森村泰昌展のポスターです。私も見に行きましたが、森村が近現代の歴史上の人物に扮した写真とビデオの作品でした。場所は観光客であふれかえっているサンマルコ広場の中にあるギャラリーでした。
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↑ Lee Ufan展も関連企画で行われていました。会場は狭い運河沿いにある古い建物の中でした。
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↑ ときおり、ゴンドラが運河を通ります。
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↑ 入口を入ると、中庭に石と分厚い鉄板を使ったインスタレーション作品がありました。建物が古いので、美術館やギャラリーで見るのとは違った趣があります。
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↑ 部屋の中の作品の一つ。グレーのドローイングーと石が置かれていました。Lee Ufan展は、日本と韓国のファンデーションが援助して行われていました。
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↑ これも関連企画のヤン・ファーブル展。入口を入ったところに6つの黄金色のバスタブが置かれていました。その一つに男が洋服のまま水につかっていました。何かを予感させるプロローグです。
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↑ 2階に上がると、10くらいある部屋にそれぞれ異なるインスタレーションがありました。これは、最近東京のシューゴアーツでも見た脳のシリーズの作品です。
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↑ この作品が一番怖い作品でした。玉虫の羽を使って作られたアヒルの奥に、黄金に光る金属でできた男が首をつっているのです。

↓ このアヒルは、男のなり代わりなのでしょうか。このヤン・ファーブル展はとても大がかりないろいろ考えさせるものを含んだ展覧会でした。
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by artlover3 | 2007-07-10 01:14 | 現代アート

■第52回ヴェネチア・ビエンナーレ(The Venice Biennale in 2007)その1

今回の旅はベルリンを足場に各地にでかけるようにしたため、先週はヴェネチア・ビエンナーレを見にヴェネチア往復をしました。ベルリンは天候不順でちょっと寒いのですが、ヴェネチアは夏の日差しでした。

情報を発信するのが追いつかないのですが、ミュンスターとカッセルの情報は帰国してからにします。ということで、見てきたばかりのヴェネチア・ビエンナーレのアートシーンの一部を紹介します。

=data=
*第52回ヴェネチア・ビエンナーレ美術展(The Venice Biennale in 2007)
2007/06/10〜11/21
http://www.labiennale.org/

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↑ ヴェネチア・ビエンナーレの主会場は2つあります。会場に近づくには運河をまたぐ橋を渡って行きます。
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↑ 今回のヴェネチア・ビエンナーレのテーマは、"think with the senses feel with the mind"というのだそうです。
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↑ 日本館の作家は、岡部昌生。タイトルは、"Is There a Future for Our Past?"(私たちの過去に、未来はあるのか)というものです。入口を入ると、フロッタージュをしている作家の映像が流れていました。
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↑ 広島の市街地とかつての軍港を結んだ旧宇品駅で使われていた石を会場中央にどーんと並べていました。そして、その石の凹凸を鉛筆でこすり取って作品化したフロッタージュの作品が壁面すべてを埋めつくしていました。
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↑ 石のフロッタージュのほかにいろいろな事件を伝える新聞や、採集した植物を標本化したものも展示されていました。
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↑ イギリス館のTracey Eminのドローイングの作品。とても官能的でヴェネチア・ビエンナーレで見たドローイング作品のうちでは一番気に入りました。
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↑ Tracey Eminは、ネオン管を使った文字の作品も出品していました。とても素敵でした。
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↑ フィンランド館のMaaria Wirkkalaの作品。タイトルは、"Landing Prohibited" というもの。船の周りは浜に打ち寄せられたガラスがおおっています。また、船の中には錆色の水が。ときどき船が振動します。

↓ 日本の作家の藤本由紀夫の作品。この作品は私は日本で見ていますが、観客はイスに座って会場の音を確かめていました。
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by artlover3 | 2007-07-09 22:12 | 現代アート

■ドクメンタ(Documenta 12)/田中敦子 (Atsuko Tanaka) の作品より

2007/07/02 (曇り)
カールスルーエから一度ベルリンに行き、そこからデュッセルドルフ、ミュンスター、カッセルと旅をしてきました。そしてまた、ベルリンに戻ってきました。

毎日いろいろなアートシーンを見るのに忙しく、ブログの更新もできませんでしたが、それはおいおい紹介していきたいと思います。

最後に回ったカッセルの「ドクメンタ12」で、日本人作家の田中敦子がいろいろな会場でいろいろな作品が紹介されていたので、それを見ていただこうと思います。2005年に亡くなった日本人作家がこれほどまでに取り上げられていたのは、同じ日本人としてうれしく思いました。

=data=
*ドクメンタ(Documenta 12)
2007/06/16〜09/23
http://www.documenta12.de/

*Gallery HAM
http://www.g-ham.com/atsukotanaka_j.html

*《田中敦子 in Kyoto》
http://www001.upp.so-net.ne.jp/artichoke/work/tanaka.html

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↑ 「ドクメンタ12」のメイン会場です。
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↑ 電気服の作品です。何分かごとに急に点滅し始めるので、子どもたちがびっくりしていました。高松市美術館の所蔵している作品が出品されていました。
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↑ 布の作品3点。これは名古屋のGallery HAM所蔵の作品です。黄ばんだ布が展示されていました。これはどういう意味をもつ作品なのか私はとまどいました。
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↑ 「ドクメンタ12」の会場は、何か所かに分かれていました。広い芝生にひときわ目立つピンクの布、これも田中敦子の作品です。風にあおられ呼吸しているようでした。見に来た人たちがさかんに写真を撮っていました。
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↑ カレンダーの作品2点。手元にあった新聞紙や紙などを切り貼りして、オリジナルのカレンダーを作っています。一日一日を大切に過ごしていたことが偲ばれます。
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↑ 電気服をモチーフにしたドローイングです。

ドクメンタという国際展でこれほど田中敦子が取り上げられていることをまず報告して、次回その他の作品を紹介します。
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by artlover3 | 2007-07-03 00:09 | 現代アート

■"Thermocline of Art : New Asian Waves" カールスルーエ現代美術館(ZKM Karlsruhe/Germany)

2007/06/20 (快晴)
ベルリン在住の作家の塩田千春さんが、ドイツのカールスルーエ現代美術館のグループ展に出品するとの情報で、カッセルなどに行く前に見に行くことにしました。カールスルーエを地図で調べると、フランクフルトの南に位置していて、フランクフルトから新幹線ICEで1時間少しで行けることがわかりました。

今回ドイツ各地への移動は、ジャーマンレールパスというドイツ鉄道乗り放題のチケットを利用することにしました。ジャーマンレールパスは、日本で事前に購入しないと入手できません。ちなみに5日分で189ユーロします。1日分6,500円ぐらいでしょうか。

この展覧会は、"Thermocline of Art : New Asian Waves"というタイトルの100人を超えるアジアの作家たちのグループ展です。日本からも、会田誠、畠山直哉、小沢剛、塩田千春、照屋勇賢ら20人近い作家が出品していました。会場で、現在上海に住んでいる旧知の作家の古川万里さんの作品を見つけ、うれしく思いました。

この展覧会のすべてをお伝えすることはできませんが、いくつか興味深い作品を紹介することにします。

=data=
*Thermocline of Art : New Asian Waves
2007/06/14〜10/21
カールスルーエ現代美術館(ZKM | Center for Art and Media/Karlsruhe)
http://on1.zkm.de/zkm/e/besucherinfo

*地球の歩き方ホームページ(ジャーマンレールパスの情報)
http://www.arukikata.co.jp/index.html

*ドイツ鉄道 (Die Bahn) (ドイツ鉄道の駅探です)
http://reiseauskunft.bahn.de/bin/query.exe/en

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↑ 会場は、カールスルーエ中央駅からも歩いていけるZKMというアート・メディアミュージアムの中でした。広大なスペースに企画展のほか内容が充実しているコレクション展が見られます。
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↑ His Chair 2007 / Chiharu Shiota (Japan)
旧東ベルリン地区で使われていた窓わくを何重にも重ねて円筒状に組み上げた家です。高さが6mもある大きな作品です。

↓ 床には割れたガラスが散乱していて、一つのイスが置かれていました。使われている素材にそれぞれ意味が込められている作品です。
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↑ Wingecd Pilgrims : A Chronicle from Asia 2006 / Sheba Chhachhi (India)
暗い部屋の中で白い着物を着た人間がテレビを持っているように見せかけています。

↓ 見えるのは、テレビの映像ではなく、セル画をゆっくり回したローテクのしかけの絵です。
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↑ Note From the Sea Horizon / Yasuhiro Suzuki (Japan)
ひもを高速で回転させると残像現象で回転体が見えますが、そこに水平線の映像を投影させて見せています。回転体の形が変化して、おもしろい効果を出していました。
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↑ Case of Vietnam in the Evening 2004 / Mari Furukawa (Japan)
各国を旅しながら、その国で入手した鳥かご、布、紙、ランプなどを使って、人々の生活や風俗などを紹介するシリーズの作品を発表していました。

↓ それぞれの国で使われいる鳥かごの違いも興味深いものです。
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↑ Buddha Hurrieane 2005 / Chen Longbin (Taiwan)
仏像の頭上におびただしい数の本や雑誌がぶら下がっていました。

↓ よく見ると、この仏像が本や雑誌の縁を削ってできていることがわかり、驚嘆しました。
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↓ Bodyscope 2005 / Titarubi (Indonesia)
グラスファイバーでできている人の形をした大きな張りぼてが数体つり下げられていました。中がランプになっていて、死者を鎮魂しているかのように感じました。
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by artlover3 | 2007-06-24 02:10 | 現代アート

■フランクフルト・モダン・アート美術館(Museum fur Moderne Kunst, Frankfult am Main)

2007/06/19 (快晴)
今日は、フランクフルト市内の現代アートが見られる美術館を中心に見て歩きました。
フランクフルト中央駅構内にある観光案内所で「フランクフルトカード」を買うと、市内の交通機関が乗り放題なのと、おもな美術館・博物館などが50%offになるのでお得です。

なお、ドイツ語表記は使えない文字があるので、一部正しくありません。また、美術館などのURLなどを調べる時間がなかったので、リンクをはってありませんが、これは後日更新したいと思います。

フランクフルトで一番のおすすめは、モダン・アート美術館(Museum fur Moderne Kunst, Frankfult am Main)です。私はここで数時間過ごしました。

ウイーンの建築家ハンス・ホラインの設計によるこの美術館は、外観が三角形をしているので、"ショートケーキ"というニックネームがつけられているそうです。授業の一環で使われているのか、学生さんたちがたくさん見に来ていました。

現代アートのコレクションが次から次へと見られます。ボイスから始まり、私の知らない素敵な作家の作品が、複雑な作りの展示室にたくさん詰まっていました。その一部を紹介します。

欧米の美術館では、常設の作品は、ストロボを使用しなければ、たいてい撮影が許されています。規則にしばられた日本の美術館と大違いです。日本の美術館も見習ってほしいと思います。

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↑ フランクフルト・モダン・アート美術館のショートケーキのような外観。
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↑ Maurizio Cattelan : Ohne Titel/Untitled, 2007(右の馬の作品) 
 Jessica Diamond : Germany is Connecticut, 1989(左の文字の作品) 
入館すると、3階まで吹き抜けの広い部屋にあるこの2つの作品にまず出会います。これを見ただけで、これから何が見られるのか、わくわくしました。
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↑ Bill Bollinger : Red Hook, 1970 
油のわいた液体が入った4つのドラム缶がホースでつながれている作品です。
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↑ Joseph Beuys : Blitzschlag mit Lichtschein auf Hirsch, 1958-1985 
3階に届く巨大なボイスの作品。この作品に合わせて展示室が設計されているようです。
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↑ Robert Watts : Chair, 1962 
階段の踊り場に置かれた赤く光るイス、とてもおしゃれです。
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↑ Maurizio Cattelan : Ave Maria, 2007 
広い壁を使って、3本の手が何かを指差している作品。何を感じるかは、鑑賞者の心次第でしょうか。

↓ Rosemarie Trockel : Ohne Tilel (Frau ohne Unterleib), 1988 
台に置かれたワックスでできた人体と、人物を撮ったフィルム。取り合わせがおもしろい作品です。壁に展示されているのも同じ作家の作品で、毛糸で編んであります。
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by artlover3 | 2007-06-20 12:38 | 現代アート

■ノブギャラリーと作家たち —鴨下延弘追悼展— (NOB GALLERY)

愛知県岡崎市にあるノブギャラリーのオーナーの鴨下延弘さんが、ご病気で今年4月16日に亡くなりました。本当に残念です。私は現代アートのすばらしさを、このノブギャラリーを通じてたくさん知りました。

横浜から岡崎に通ってもお釣りがくるくらいすばらしい展覧会をいつも見せてくださったのが、鴨下さんでした。今年の2月、国島征二さんの個展のオープニングパーティでお目にかかったのが最後でした。

そして、6/9に岡崎で行われた「鴨下延弘氏を偲ぶ会」に出かけました。たくさんの方々が、全国から、外国からもかけつけて、鴨下さんの思い出を語り合いました。そして、鴨下さんの遺志を継いで、これからも岡崎の地から現代アートを発信していきましょうと、国島征二さんが呼びかけました。

2002年までJR岡崎駅近くにあったノブギャラリーは、とてもすてきな建物でした。それが道路拡張のため取り壊され、しばらく休廊していました。そして、2006年に東岡崎の近くにギャラリーを再開したばかりだったのです。

今回の追悼展は、ノブギャラリーゆかりの作家たちがそれぞれ力のこもった小品を出品しています。在りし日の鴨下さんのビデオも流されていて、とても感慨深い展覧会でした。鴨下さんのご冥福をお祈りいたします。

なお、ノブギャラリーの今までの活動については、ノブギャラリーのホームページに紹介されています。ぜひご覧になってください。

=data=
*ノブギャラリーと作家たち −鴨下延弘 追悼展− (NOB GALLERY)
2007/06/05-->06/17
ギャラリー葵丘(ききゅう)
http://www.obara-group.com/kikyu/top1.html

<出品作家> 伊丹靖夫・井田照一・大平実・国島征二・近藤文雄・柴田英年・渋谷和良・杉浦イッコウ・土屋公雄・中川佳宣・西村正幸・浜本隆司・平田五郎・福田篤夫・松岡徹・クリステル ディルボーナ・ターウォン コー ウドゥンウィット・ノーワン シュワーブ・ロージャー アックリング(50音順)

*鴨下延弘氏を偲ぶ会
2007/06/09 17:00-->20:00
ギャラリー葵丘(ききゅう)にて

*ノブギャラリー (NOB GALLERY)
http://www2.gol.com/users/nobg/

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↑ 鴨下さんのおかげで、ノブギャラリーゆかりの作家の方がたにたくさんお会いすることができました。
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↑ 広い会場には、鴨下さんのお気に入りの作家の方がたの作品が展示されていました。

↓ 在りし日の鴨下さんの微笑みが忘れられません。会場に流されていたビデオより。
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↓ JR岡崎駅近くにあったノブギャラリー。 2002/05/25撮影。
ギャラリーの右側に私の車がとまっています。
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by artlover3 | 2007-06-11 17:42 | 現代アート

■笠井千鶴展 ちきゅうのあるきかた (Chizuru Kasai Exhibition)

愛知県日進市にあるGallery M で笠井千鶴展が開かれています。笠井さんの作品は、1997年以降、銀座にあったG-ART Galleryの個展などでたびたび見てきました。

機械仕掛けの作品は、時空を超えた世界をとてもユーモラスに表現していて、とても気に入っています。

今回の個展は、笠井さんの急病で開催が少し遅れたのですが、無事に始まったとの知らせでかけつけて見てきました。笠井さん早くよくなってくださいね。

=data=
*笠井千鶴展 ちきゅうのあるきかた (Chizuru Kasai Exhibition)
2007/06/07-->07/01
Gallery M Contemporary Art(ギャラリーエム)
http://gallery-m.cool.ne.jp/

笠井千鶴さんのホームページ
http://www.h6.dion.ne.jp/~moon69ck/
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↑ 5台の機械仕掛けの人形が思い思いのペースで歩いています。その像をスクリーンに写して見せています。外が暗くなってからの方がよく見えると思います。
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↑ 顕微鏡で使うプレパラートのなかにいろいろなポーズの人体が閉じ込められています。それが数千個あると聞きました。それがギャラリーエムの広い壁に並べられていました。どこかの星の生命体が地球人の標本をコレクションしているようにも見えました。

↓ 人体のプレパラート。おもしろい発想だけれど、ちょっと恐いですね。
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↓ くり抜かれた本の中から傘にぶら下がった人物が、機械仕掛けで揺れ動いている作品です。とても愉快な作品でした。
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by artlover3 | 2007-06-11 15:26 | 現代アート

■遠藤年勇展 《P》そして《f》 (Toshio Endoh Exhibition)

横須賀市にある私設の美術館「カスヤの森現代美術館」に行ってきました。ここは、竹やぶに囲まれたとても環境に恵まれた美術館で、ランチやカフェも用意されていて、心安らぐ場所でもあります。

現在、館内の展示室と庭に設置されている作家の市川平さんのドーム(256個のパーツを組み合わせた直径12m・高さ6m、総重量約7トンの亜鉛メッキのスティール製)の中で、遠藤年勇展が催されています。

遠藤さんの作品は、遠藤さんの身近な人たちを写真に撮り、それをブロックや、立方体の箱にはりつけて、いろいろな見せ方で表現しています。遠藤さんはそれを道祖神といっています。

そして、その道祖神たちが今回、カスヤの森の市川さんのドームに出会い、そこに展示されているのです。

なお「カスヤの森現代美術館」では、7/4から佐藤秀明・写真展が、7/22から市川平・西雅秋《dialogue3:形の方策》展が始まります。

近くには、横須賀美術館や、神奈川県立近代美術館葉山館もあるので、その道中に寄るのもいいと思います。

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*遠藤年勇展 《P》そして《f》 (Toshio Endoh Exhibition)
2007/05/02-->06/30
カスヤの森現代美術館・MUSEUM HAUS KASUYA(第二展示室・野外展示)
http://www.museum-haus-kasuya.com/

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↑ 写真が貼られた小さな立方体の箱が詰められています。見る人が自由に並べかえて見られるようになっています。
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↑ 市川平さんのドームの中に、道祖神のブロックがたくさん鎮座していました。

↓ 作家の遠藤年勇さん。今も出会った人のスナップ写真を撮り、道祖神を増やしているようです。私もスナップを撮られたので、いつか道祖神になるのかもしれませんね。
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by artlover3 | 2007-06-11 02:40 | 現代アート