カテゴリ:現代アート( 57 )

■ 塩田千春 精神の呼吸 "CHIHARU SHIOTA / BREATH OF THE SPIRIT" (その2)

(その1)から先にご覧ください。

今回の展覧会には、大きなインスタレーションが3つあります。
ここでは、あと2つのインスタレーションを紹介します。

一般公開の前日に内覧会がありました。この日、作品で使われている20台のベットに、実際に女性たちが3時間以上眠るというパフォーマンスがありました。これは、作品に命を吹き込むようなもので、会期中は人の姿はありませんが、かってそこに人が眠っていたという痕跡を残したのでした。
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↑ 地下2階のエントランス右手に今回の展覧会のタイトルがあり、奥の部屋の中が一転して暗くなっています。
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↑ 《眠っている間に》 (During Sleep)。部屋の中に、かって精神病棟で使われていたという20台のベッドが置かれています。そして、それぞれのベッドには女性たちが眠っています。
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↑ ベッドは黒い毛糸でクモの巣のように覆われていて、ベッドのまわりをめぐれるように、ドーム状の回廊が設けられています。
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↑ 実際にベッドで眠る女性も美術館が募集していました。希望者が多くてすぐに募集が締め切られたそうです。眠っている女性たちも気持ちよさそうです。
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↑ 本当に眠ってしまう人が多く、終了時間に係が起こしてまわっていました。寝ていた人は、毛糸をかいくぐってほふく前進でベッドから脱出していました。毛糸は意外と弾力があるので切れません。
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↑ 寝ていた人が全員退出して、静寂が支配しています。会期中はこの状態で作品を見るようになっています。この作品の制作もたくさんのボランティアの協力があってできたのです。制作期間は10日間、広い空間と、20台のベッドを毛糸で埋めつくす作業は大変だったと思います。
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↑ 枕やシーツなど、ベッドには人が寝ていた痕跡が残っています。黒い毛糸は、眠っている人を守っているまゆのようでもあり、また寝ている人を拘束している役目をしているのかもしれません。見る人にいろいろなイメージを喚起させる作品です。
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↑ ベッドの作品の横には、横浜トリエンナーレ2001で見たことのある、超特大の泥のついたドレスが3つ釣り下げられています。
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↑ 《After That - 皮膚からの記憶》 (After That - Memory of Skin)。洗っても洗っても消えない皮膚についた記憶を表現した作品です。
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↑ この展示室は、午後のある時間になると、直接日光が差し込みます。今回の展示は水を使っていませんが、泥のついたドレスが光のシャワーを浴びて輝いて見えました。

=data=
*塩田千春 精神の呼吸 "CHIHARU SHIOTA / BREATH OF THE SPIRIT"
2008/07/01--09/15
国立国際美術館(大阪・中之島)/ The National Museum of Art, Osaka
http://www.nmao.go.jp/

*塩田千春ホームページ
http://www.chiharu-shiota.com/jp/

*Kenji Taki Gallery(名古屋)
塩田千春 新作展 
2008/07/19--08/30(会期中、8/10--8/22 夏期休廊)
http://www2.odn.ne.jp/kenjitaki/

最後に、このようなインスタレーションは、会期が終われば跡形もなく、なくなりますが、人々の記憶にずっと残ると思います。塩田千春さんの作品といえば、多くの人が横浜トリエンナーレ2001で見た、泥のついたドレスの作品を思い出すように、今度は国立国際美術館の靴の作品やベッドの作品が、見た人の記憶に上書きされて残るだろうと思います。その意味からもぜひ国立国際美術館にでかけて、塩田千春作品の記憶の上書きをおすすめします。

photo by Akio Arakawa 2008

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by artlover3 | 2008-07-07 16:59 | 現代アート

■ 塩田千春 精神の呼吸 "CHIHARU SHIOTA / BREATH OF THE SPIRIT" (その1)

塩田千春さんは、2007年秋に開催された神奈川県民ホールギャラリーでの「沈黙から」塩田千春展などが評価されて、2007年度の芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞したのでした。塩田千春ファンの私にとっても、とてもうれしいことでした。

その塩田千春さんが、今度は大阪の国立国際美術館で7月1日から9月15日まで「精神の呼吸」というタイトルの個展をしています。作家と美術館から撮影の許可を得ましたので、その一部を紹介します。

写真では伝えきれない、圧倒されるインスタレーションです。ぜひ大阪まで足を運んで見に行ってください。旅費をかけて見に行ったとしても、満足できる展覧会だと確信しています。
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↑ 塩田千春展のポスター。撮影者が写り込んでいます。この展覧会は、高校生以下無料。観覧料は、一般420円、大学生130円です。
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↑ 国立国際美術館では、「モディリアーニ展」が同時開催されています。
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↑ 国立国際美術館の展示室は地下にあります。エスカレーターで下りる途中、このような風景が目に飛び込んできます。これからの展開に期待がふくらみます。
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↑ 《大陸を越えて》 (Over the Continents)。地下2階のエントランスを、靴と赤い毛糸で埋めつくしたインスタレーションです。靴は全部で2135足集まったそうです。
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↑ 左右の靴は別々にされ、それぞれの靴には赤い毛糸が結ばれています。その毛糸は天井近くで折り返されて、また別の靴に結ばれています。
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↑ 靴には、靴の提供者によって書かれたメッセージがつけられています。
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↑ 横から見ると、赤い毛糸が、強い日差しが差し込んでいるように見えます。この作品の制作にはたくさんのボランティアの人たちが協力しています。作家の指示のもと、このように美しく糸を張る作業は大変だったと思います。
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↑ 私も靴を1足提供しました。私の靴には、「塩田千春さんの展覧会を見に、外国にも履いていった靴です」とコメントをつけました。4270個の靴の中から探し出すのは大変でしたが、端からゆっくり見て回ってやっと見つけたときは感激しました。
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↑ コメントのついた靴は、外側に置かれているので読むことができます。作家は、「集まってきた靴には、それぞれの人生がある…」と言っています。その靴を赤い糸で結び作品化しています。美しく見える作品ですが、その内側には、人それぞれの人生が詰まっているのです。
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↑ この靴は、亡くなった両親の靴だそうです。なかなか処分できなかった靴を、この展覧会に提供することで、思い出にすることができたということです。

=data=
*塩田千春 精神の呼吸 "CHIHARU SHIOTA / BREATH OF THE SPIRIT"
2008/07/01--09/15
国立国際美術館(大阪・中之島)/ The National Museum of Art, Osaka
http://www.nmao.go.jp/

*靴を提供した方々への塩田千春さんからのメッセージ

*塩田千春ホームページ
http://www.chiharu-shiota.com/jp/

*Kenji Taki Gallery(名古屋)
塩田千春 新作展 
2008/07/19--08/30(会期中、8/10--8/22 夏期休廊)
http://www2.odn.ne.jp/kenjitaki/

photo by Akio Arakawa 2008

(その2)に続きます。
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by artlover3 | 2008-07-07 13:52 | 現代アート

■ Red Line Connection #7 本多真理子 展 "Mariko Honda Exhibition"

東京・四谷の元の小学校の校舎を活用したギャラリーで、本多真理子さんの個展が開催されていました。

本多さんは"Red Line Connection"というシリーズの展覧会を、2年ほど前から、オーストリアをはじめ、日本各地で行ってきたそうです。今回はその7回目で、赤い糸を絡めることで、人と人のつながりや、時間の軌跡をイメージしています。
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↑東京・四谷にある 旧四谷第四小学校は、東京おもちゃ美術館や、ランプ坂ギャラリーなどに活用されています。
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↑ 教室がランプ坂ギャラリーになっています。今回の本多真理子展は、ギャラリー新装第一弾の企画展だそうです。
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↑ 手の模型に載せられた赤い毛糸玉がところどころに置かれ、赤い毛糸で人と人の関係をつないでいます。
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↑ 教室内にあったというシーソーも置かれていました。小さいころの記憶を呼び覚ますものですね。
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↑ 赤い毛糸は、教室の外の緑の崖につながっていました。
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↑緑の崖に赤い毛糸は、美しくはえて見えました。
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↑ RAMP坂ギャラリーのランプとは、傾斜路という意味で、この学校にある傾斜路にちなんでつけられています。もちろんそこにも赤い毛糸が伸びていました。

=data=
*Red Line Connection #7 本多真理子 展 "Mariko Honda Exhibition"
2008/06/06--06/16
会場:ランプ坂ギャラリー Ramp-zaka Gallery
http://www.npo-ccaa.com/
主催:CCAA(NPO法人 市民の芸術活動推進委員会)
企画:高田芳樹(RAMP坂ギャラリーコーディネーター)

photo by Akio Arakawa 2008

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by artlover3 | 2008-06-16 12:53 | 現代アート

■ 横山飛鳥 無為果 "Aska Yokoyama Exhibition"

東京・世田谷の住宅街にあるギャラリー AU HASARD(オ・アザール)で、横山飛鳥さんの展覧会が開かれています。金・土・日の17時から21時までという夜の展覧会です。パントマイム・パフォーマンスがあるというので、初日に行ってきました。

横山さんの今回の作品は、「この世は常に変化していくはかないもの」その象徴として平家物語でも取り上げられている、朝咲いて夕方散ってしまう沙羅双樹の花のイメージをインスタレーションにしています。

会場は3つに分かれ、エントランス、茶室に見立てた部屋、庭をそれぞれ鑑賞するようになっています。光の美しい、夜ならではのインスタレーションを楽しみにおでかけください。
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↑ タイトルの「有為ノ善行ヲ積ンデ無為ノ果ヲ得ル」とは、「良かれと思ってとった行動が、結果として無になることも少なくない」という意味だそうです。
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↑ 茶室に向かう飛び石のように、エントランスはLEDのスポットライトで照らされていました。
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↑ 入口にある、花びらのドローイングを見つめるパントマイム・パフォーマンスのShivaさん。
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↑ 結界の柱には、平家物語のテキストが墨で書かれています。
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↑ 天井から和紙で作られた花びらがたくさん釣り下がっています。床の間にはガラス製の落花が照明に照らされて置かれています。座布団に座って作品を鑑賞すると、心が落ち着いてきます。
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↑ 全身真っ白のShivaさんが、散り行く花びらを見つめるパフォーマンスをしました。
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↑ 庭の植物も緑が美しく、右手前には、水の入ったガラス製のつくばいが置かれていました。

=data=
*横山飛鳥 無為果 ── 有為ノ善行ヲ積ンデ無為ノ果ヲ得ル "Aska Yokoyama Exhibition"
http://mu-i-ka.blogspot.com/
2008/06/06--06/29(期間中の金・土・日の17:00--21:00)
会場:AU HASARD(オ・アザール)
企画:言水へリオ

photo by Akio Arakawa 2008

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by artlover3 | 2008-06-13 01:41 | 現代アート

■ 川辺 美咲 展 "voyage : Misaki Kawabe Exhibition"

ニューヨークで制作活動している川辺美咲さんの個展が、東京銀座のギャラリーでありました。川辺さんは以前ニューヨークのギャラリーで偶然出会った作家で、年老いた女性をスタンピングという技法で描いています。

筆の代わりに瓶のキャップや、各種の容器に墨をつけて、スタンプして顔の線を形作っていくのです。川辺さんは年老いた女性たちをヴィーナスと呼び、尊敬の眼差しでスケッチしています。

ニューヨークに住んでいる彫刻家のルイーズ・ブルジョワ(1911年生まれ)が開くサロンに出かけ、彼女の顔をスケッチする了解をとりつけ、作品化した経歴をもっています。
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↑ 画廊 巷房(こうぼう)のガラス戸を開けると、川辺さんの絵の世界が広がっていました。
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↑ 川辺さんはこれらの作品を通して、年老いた人々に魅了される感覚を共感してもらえることを願っています。
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↑ 生き生きとした女性の表情が描かれています。
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↑ 年老いた人々のほかに、幼い子どもたちも描かれていました。
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↑ 上の左の作品のディテール。スタンピングされているのが、わかります。

=data=
*川辺 美咲 展 "voyage : Misaki Kawabe Exhibition"
2008/06/02--06/07
http://www.misakikawabe.com/
巷房 Gallery Kobo
http://www.spinn-aker.co.jp/kobo/k-guide.htm

photo by Akio Arakawa 2008

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by artlover3 | 2008-06-12 22:57 | 現代アート

■ ジョシビヤーン コットン '08 "Joshibi Yarn Cotton '08"

ジョシビヤーン コットン展というおもしろい展覧会が行われているという友人からの情報で、急きょ見に行きました。

場所は東京・品川駅から歩いて10分ほどのところにある明治期に社交場として建てられた洋館です。

女子美術大学の眞田岳彦研究室が大学の敷地内で栽培して収穫した「綿」を素材にした作品が、洋館のあちらこちらに展示されていました。そのうちのいくつかを紹介します。
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↑ 明治期に建てられた洋館で「ジョシビヤーン コットン '08」が開かれていました。「ジョシビヤーン」とは、「女子美の織物」という意味のようです。
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↑ 階段の踊り場で、照山弥生 (Yayoi Teruyama) さんの「めんぼう虫」が出迎えてくれました。姿を変えた綿の息吹を表現しているそうです。
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↑ 井上織衣 (Orie Inoue) さんの「息のわた」。植物の綿も酸素を吸って、二酸化炭素を出していることをユーモラスに表現していました。
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↑ 山中周子 (Noriko Yamanaka) さんの「本能の音」。近くで声を出すと、胎児が聞いている母親の鼓動が聞こえてきます。
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↑ 小平由実 (Yumi Kodaira) さんの「ほいっぽ」。「ほいっぽ」とは、一歩一歩進むさま。生まれたときの足形(左)と現在の足形(右)を綿で作り、成長の度合いを比較しています。
↓ 現在の足形の中に種をまき、これからの成長を綿に託しているようです。
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↑ 島田彩子 (Ayako Shimada) さんの「one」。過去100年の服装の様式の変遷を、襟の部分の形の変化で示した作品です。
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↑ 上口遼 (Haruka Kamiguchi) さんの「4月/5月」。カレンダーの日にちを綿の固まりに置きかえ、窓ガラスに張りつけた作品です。
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↑ 綿の固まりの中に、その日その日のさまざまな記憶が閉じ込められています。

=data=
*ジョシビヤーン コットン '08 "Joshibi Yarn Cotton '08"
女子美術大学大学院 眞田岳彦研究室展
"Joshibi university of art and design Takehiko Sanada Lab Exhibition"
http://www.joshibi.ac.jp/event/exhibition/
2008/05/31--06/04
会場:ターミナルラウンジ(東京・高輪)
http://terminallounge.jp/
出品者:井上織衣 Orie Inoue /青野素良 Sora Aono /小平由実 Yumi Kodaira /照山弥生 Yayoi Teruyama /宮園夕加 Yuka Miyazono /山中周子 Noriko Yamanaka /池田のぞみ Nozomi Ikeda /上口遼 Haruka Kamiguchi /島田彩子 Ayako Shimada /本田絵里香 Erika Honda

photo by Akio Arakawa 2008

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by artlover3 | 2008-06-04 15:40 | 現代アート

■ 國府 理 展 "Osamu Kokufu Exhibition" (Kyoto Art Map 2008)

京都の現代アートのギャラリーが開催した"Kyoto Art Map 2008"に行ってきました。サブタイトルは「京都美定書」。なかなかしゃれています。今回は13のギャラリーが参加していましたが、京都市内の地図に印された参加ギャラリーをオリエンテーリングのように回るのは楽しいものでした。

その中で注目したのが、アートスペース虹で行われていた「國府理展」です。ギャラリースペースがスギゴケの箱庭になっていました。スギゴケが、ひっくり返された廃車の全面に植え込まれているのです。ときどき天井から霧が吹きかけられ、スギゴケをみずみずしく見せていました。

このような作品を見ると、いかに心地よく美しく見えるものであっても、それは廃棄物の山の表面を飾っているだけかもしれないという、現代社会の暗部を感じさせるものでした。
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↑ アートスペース虹は、京都の地下鉄「蹴上駅」の近くにあります。
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↑ ひっくり返った乗用車がギャラリーに置かれていました。
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↑ 車体は、京都のお寺の庭園で見られるような、立派なスギゴケで覆われていました。
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↑ ホイールベースの奥まで、びっしりとスギゴケが植えられています。
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↑ ときどき天井から霧が吹きかけられ、水滴が床に落ちていました。

=data=
*國府 理 展 "Osamu Kokufu Exhibition" (Kyoto Art Map 2008)
http://www.paw.hi-ho.ne.jp/kokufu/
2008/05/13--05/25
アートスペース虹 (Art Space Niji)
http://www.art-space-niji.com/
Kyoto Art Map 2008
http://www.kyotoartmap.org/

photo by Akio Arakawa 2008

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by artlover3 | 2008-06-03 11:46 | 現代アート

■ 出月秀明 展 "Idetsuki Hideaki Exhibition"

出月秀明さんのプロペラを使った作品を久しぶりに見てきました。
場所は神奈川県藤沢市の湘南台にあるギャラリーHirawata。

天井が高いゆったりとしたスペースに、直径4m以上もある大きなプロペラが3つ。
20数秒に1回転の割合で、プロペラが壁や天井すれすれにゆっくり回っていました。
ぼんやり眺めていると、別世界に引き込まれていくような心地いい感じがしました。
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↑ Gallery Hirawataの外観。
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↑ 6/29までやっています。月・火曜日がお休みです。
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↑ プロペラ同士や壁や天井に触れないように緻密な設計が施された作品です。右側にはプロペラのスペアのようなものが置かれていました。
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↑ このギャラリーは、作品を上から見下ろすことができます。プロペラの大きさを人間と比べてみてください。
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↑ 広い開口部を通じて庭が見られます。
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↑ 作家の出月さんが作品を解説してくださいました。

=data=
*出月秀明 展 "Idetsuki Hideaki Exhibition"
2008/05/17--06/29
Gallery Hirawata
http://www.g-hirawata.com/

photo by Akio Arakawa 2008

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by artlover3 | 2008-05-19 19:52 | 現代アート

■ 井上 直 展 "Nao Inoue Exhibition"

久しぶりにブログの更新をします。

5/24まで東京・京橋のart space kimura ASK?で「井上 直 展」が開催されています。
荒涼とした大地に、日本では見られないV字型や I 字型の鉄塔が延々と連なり、ところどころに白衣をまとった透明人間が舟をこぎながらさまよっているドローイングです。地球という惑星の未来を暗示しているようで、深い感銘を受けました。

井上さんの「使者を待つ森」という作品は、群馬県桐生市にある大川美術館に常設展示されているそうで、今度見に行こうと思います。
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↑ ドアをあけてギャラリーに入ると、荒涼とした風景が広がっていました。
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↑ 「V字鉄塔のある惑星」(右)
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↑ 「V字鉄塔のある惑星」(部分)
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↑ 「 I 字鉄塔のある惑星」(右)
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↑ 「 I 字鉄塔のある惑星」(部分)

=data=
*井上 直 展 "Nao Inoue Exhibition"
http://www.h5.dion.ne.jp/~nao555/
2008/05/12--05/24
art space kimura ASK?
http://www2.kb2-unet.ocn.ne.jp/ask/

photo by Akio Arakawa 2008

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by artlover3 | 2008-05-17 00:47 | 現代アート

■BIWAKOビエンナーレ2007 "Biwako Biennale 2007"

滋賀県近江八幡市の旧市街でBIWAKOビエンナーレ2007が開催されています。私は前回2004年に開催されたBIWAKOビエンナーレを見に行ったおかげで、近江八幡という古い歴史をもった町を知ることにもなりました。

この展覧会の作品のいくつかを紹介します。展覧会の会期は11/18までですので、関西方面に行く予定のある方は、ぜひ途中下車して見に行かれることをおすすめします。
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↑ 近江八幡の旧市街には、琵琶湖につながる八幡堀があります。この堀に面して総合案内所でもある喜多利邸があります。
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↑ 元材木商の築約100年のカネ吉別邸。この中に7人の作家の作品があります。各会場にはこのような旗が掲げられています。
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中川佳宣 (Yoshinobu Nakagawa) <カネ吉別邸>
「光の壷」(正面の壁左側)/「見上げられしもの〜冬を越せるカタチ」(右の壁上方) 2つの作品が古い建物の空間に、ずっと以前からそこにあるかのようにとけ込んでいます。
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石田智子 (Tomoko Ishida) <カネ吉別邸>
「心月輪」紙のこよりでできた月の形をしたオブジェ。蔵の中に展示されています。
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市川平 (Taira Ichikawa) <カネ吉別邸>
座敷の中に設置された作品です。ゆっくり回転していて、音と光が効果を出しています。
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亀井麻里 (Mari Kamei) <カネ吉別邸>
紙をカットして、平面から立体に変化させて生まれる空間を見せています。
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小板橋慶子 (Keiko Koitabashi) <喜多利邸>
座敷の中に置かれた繭(まゆ)と木の枝を使ったオブジェです。部屋の障子も繭でできていました。昼と夜で見え方が違います。
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ガブリエラ・モラウェツ (Gabriela Morawetz)(ポーランド生まれ) <旧伴家住宅>
前方のスクリーンに投影された映像を、綿と竹でできた通路のような場所に寝そべって見る作品です。水玉が転げ回る映像はおもしろいです。
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チェ・ウラム (Choe U Ram)(韓国生まれ) <旧伴家住宅>
「ウルバニュス(メス)」生き物をモチーフにしたオブジェです。人が近づくとセンサーで動き出します。
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大舩真言 (Makoto Ofune) <西勝酒造搾り蔵>
「記憶の果て」300年の歴史をもつ造り酒屋の蔵の中に橋をかけ、そこからこの蔵をモチーフにした絵を鑑賞するようになっています。
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井上信太 (Shinta Inoue) <旧吉田邸>
屋根のウサギが目印の旧吉田邸の中には「羊飼いプロジェクト」の展示があります。
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田中太賀志 (Takashi Tanaka) <尾賀商店>
ビスケットを焼いて炭にしたものをつなげたインスタレーションです。影が美しい作品です。

=data=
*BIWAKOビエンナーレ2007 "Biwako Biennale 2007"
http://www.energyfield.org/2007/index.html
テーマ:風土—Genius Loci
会期:2007/9/30--11/18
場所:滋賀県近江八幡市旧市街
主催:NPO法人エナジーフィールド
共催:近江八幡市
参加作家:二名良日、西田明夫、北川健次、市川平、竹田直樹、中川佳宣、山中透、石田智子、井上信太、津田直、片桐功敦、久住有生、平垣内悠人、堀江崇、田中太賀志、大舩真言、田中哲也、田辺磨由子、小板橋慶子、満田享、亀井麻里、辰巳嘉彦、サージ+ヨージ、高見晴恵、松尾郁子、斎藤寛、嶋田健児、イ−サ−、ジャン・ピエール・テンシン、ガブリエラ・モラウェツ、パンチョ・キリシ、エリザベス・オジェ、チェ・ウラム、シュテラ・ゲッペルト、ヨーゼ・スラク

photo by Akio Arakawa 2007

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by artlover3 | 2007-11-07 14:10 | 現代アート