■ 塩田千春展 ─流れる水 "CHIHARU SHIOTA/Flowing Water"

久しぶりにArt Lover Blogを更新します。

今年は、塩田千春さんの展覧会が日本各地のほか、ロンドン、チューリッヒ、モスクワなどで開かれます。すでに開催されている展覧会もありますので、興味のある方はぜひご覧ください。

5/30から富山県の発電所美術館で塩田千春展が始まりました。病院のベッド35台を使った壮大な「流れる水」と題されたインスタレーションは、圧巻です。美術館の許可をいただいたので、この展覧会の様子を写真で紹介します。

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↑ 発電所美術館は、黒部川扇状地にある元の水力発電所の建物をそのまま使っています。導水管やタービンが展示スペースに残されています。
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↑ 会期は、9/6までの約3か月間です。(会期が9/23まで延長されました)
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↑ メインの作品「流れる水」。ここで使われた病院のベッドは35台。そのうち17台のベッドが宙づりにされています。
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↑ 時折、天井から水がはげしく流れ落ちます。
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↑ 天井に設置されたシャワーヘッドは6個。水は傾いているベッドを伝わって、下に流れ落ちます。
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↑ 集中豪雨のような水音が響きます。会期の後半には、鉄製のベッドが錆びついていることでしょう。
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↑ 水が止まると、今度は静寂が訪れます。床にたまった水に映り込むベッドの影が美しく見えます。そこに水のしずくが波紋を広げます。
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↑ 導水管の中からこの作品を眺めることもできます。
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↑ 中2階の作品「待つこと」。布団の上には針金でしばった4枚の家族の写真がならべられ、かたわらには点滴スタンドが置かれています。
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↑ 点滴のガラス瓶を思わせる真鍮の部品は、船で使われていた電灯のカバーらしい。この作品は、作品「流れる水」と一緒に眺めることができます。
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↑ 2つの革鞄と1つの木箱からなる作品「旅立ちの時」。中央の革鞄からぶら下がる複数の受話器が、何か想像をかき立てます。
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↑ 古い革鞄は、だれかが使った旅のツール。電話機は、人々の肉声を取り結んだ道具。どちらも使った人々の記憶が残されたものです。
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↑ 小石を赤い針金でしばって木箱に入れています。3つの容器が何を表すのか、鑑賞者の想像力を刺激する作品です。今回の各作品には、針金が使われています。

photo by Akio Arakawa 2009

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*塩田千春展 ──流れる水 "CHIHARU SHIOTA / Flowing Water"
2009/05/30--09/06 (会期が9/23まで延長されました)
入善町 下山芸術の森 発電所美術館 (Nizayama Forest Art Museum)

*塩田千春ホームページ
http://www.chiharu-shiota.com/jp/

<塩田千春 展覧会スケジュール>
* 2009/04/07-06/21 「椿会展2009 Trans Figurative」グループ展 資生堂ギャラリー(東京)

* 2009/04/29-08/30 「愛についての100の物語」グループ展 金沢21世紀美術館(石川)

* 2009/05/14-06/27 「塩田千春展」個展 Kenji Taki Gallery(東京)

* 2009/05/15-05/31 「Tattoo」(原作:Dea Loher 演出:岡田利規) 舞台美術 新国立劇場(東京)

* 2009/05/30--09/06 「塩田千春展 ──流れる水」個展 入善町 下山芸術の森 発電所美術館(富山)

* 2009/06/23--09/06 「Walking in my Mind」グループ展 Hayward Gallery(ロンドン/イギリス)

* 2009/07/26--09/13「越後妻有アートトリエンナーレ」 大地の芸術祭 グループ展(新潟)

* 2009/08/27--10/10「CHIHARU SHIOTA」Rotwand Gallery(チューリッヒ/スイス)

* 2009/09/24--10/22 「3rd Moscow Biennale of Contemporary Art」グループ展(モスクワ/ロシア)

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* 7/26からは、越後妻有アートトリエンナーレが始まりますので、夏休みに越後妻有アートトリエンナーレ→発電所美術館→金沢21世紀美術館を結んで、塩田千春アートツアーを組んだらいかがでしょうか。車でしたら、北陸自動車道を使うと効率よく回れますよ。

* この度、新宿書房から発売された「塩田千春/心が形になるとき」の書籍の書評を書きましたので、ぜひご覧ください。

この本は、昨年塩田千春さんが神戸芸術工科大学で行った「現代美術史」の特別講義をもとに出版された書籍です。今までの展覧会の貴重な写真やデッサンなどがたくさん紹介されています。

ケンジタキギャラリーや、美術館のミュージアムショップ、大手書店の美術コーナーなどで入手できると思います。または、新宿書房のホームページに購入方法の案内があります。
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by artlover3 | 2009-06-10 20:37 | 現代アート


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